人に説明する時に便宜上印度好き、みたいに言っちゃってますが、実はバブルの絶頂が終わって景気がゆるかに下降しているものの、まだ多少は日本が魅力的に思われていた頃に不法就労で日本に滞在していたパキスタンの4人組とひょんな事から仲良くなって、つるんでた時期があります。
一人、また一人と「もう日本、フケーキ悪いねー」と、ひとしきりお金を貯めきっては申告制で「強制送還」という形をとって日本を離れてしまいましたが。
そんな訳で、当時、日本であろうがどこであろうが自国の生活を(基本的に)守り続ける彼らが好んで見るのは、何重にもコピーされてるよね?という風情のパキスタンや隣国印度の映画のビデオだったし、常に聴いているのは現地の土着ポップス(先日「好きなミュージシャンとその曲を教えてください。」で答えた Qawwali とか Ghazal )が9割方でした。でも実はワタシ、映画には差程興味なかったのです、特に当時は。
当時は能動的に聴く気なく聴いていたので、彼らが全員帰ってしまうと、音源も自分で持ってた訳ではないためふっつり聴かなくなってしまいましたが、10数年を経て何故か、ある種の懐かしさも手伝ってもりもり自分から聴き始めてしまいました。そういう意味ではよい人たちと仲良くなれたが故なんでしょうね。
Qawwali や Ghazal、更にその後、印パ両国の北部で文字は違えど共通な言葉である Punjabi 語圏で好まれてる Bhangra (バングラ。バングラデシュとは関係ない)も聞きかじりはじめ、その後各種印度映画系の音楽にも手を出し始めました。
音楽に関してはざっくりそんな流れです。
映画は更に後付けで、音楽の流れで北印度の映画(ボリウッド)音楽、南印度の映画音楽(これまた印度国内と言えども言語が違う)…と、南亜細亜各地を音楽的にウロウロしてますが、映画音楽=映画のワンシーン(といってもストーリーとは脈絡のないのも多い)なので、気に入って何度も音楽シーンのみ見てるうちに本編も観てみたり観てみなかったりが徐々に増えてきました。
あ、あと音楽と映画の中間に印度舞踊もありますね。ここはかなりの萌えポイントですw
印度の映画の音楽シーンというと大人数で不思議な踊り…と、印度映画に明るくない人が思うのは実際そうなので否定しませんが、数多く観ていると、あ、これは古典舞踊がしっかり生きてる、みたいなのとか、ダンス中のとある仕草が実は宗教的なこれに関係してる、とか、そういうのが解ってくると楽しさ倍増します…。あ、ハナから興味ないといつまでたっても不思議な踊りかもしれませんね、きっと。
ストーリーとかを堪能する嗜好は未だにあまり強くありませんが、それなりに映画産業に力が入ってるという背景や、そもそもの南亜細亜文化独自のビジュアル周りの色使いとかが組み合わさると、ハリウッド映画やフランス映画には真似の出来ない美しさがシーンにあるんですよね。それが大好きなのでこれからも映画、「眺めてく」と思います。
(実際、日本語どころか英語字幕のないのも数時間苦にせず「眺め」てますw)
芸能界蘊蓄は日本のものでも洋楽系でも興味ないまま通ってきたので、恐らく印度映画界も同様になっちゃうと思いますが…。